フライトスクールの選び方 基本編 その6(インストラクター)

前回までに色々と書いてきましたが、今回でフライトスクールの選び方シリーズは一度終わりにしようと思います。何か気づいたことが出てくれば後々増やしていこうと思います。

さて最終回はインストラクターについてより詳しく書いていこうと思います。
以前フライトスクールの選び方 費用編 その4(インストラクター)で書きましたが、かなり重複する部分もありますがより詳細に書いていこうと思います。

インストラクターとは?

インストラクターの種類

インストラクターには座学のみを教えることのできるグランドインストラクターと、座学も飛行訓練も行えるフライトインストラクターの2種類があります。

フライトインストラクターの中にはCFI(Certified Flight Instructor)、CFII(Certified Flight Instrument Instructor)、MEI(Multi Engine Instructor)と大きく分けて3種類の資格があります。

CFIは自家用と事業用の訓練を単発機で行うことができます、CFIIは計器飛行の訓練を単発機で行うことができます。訓練を多発機で行う場合はMEIの資格保持者が担当します。

インストラクターの責任

インストラクターには大きな責任と権限が与えられています。まず1番の責任は操縦する航空機を安全に運行することです。中には自信過剰になってFAAのルールに沿わず我流のやり方をするインストラクターもいますが、安全運行は全てのパイロットの基本です。

一緒に乗っていて危険と感じた場合はすぐに別のインストラクターに相談しましょう。

訓練生を一人前のパイロットにするというのは言うまでもなくインストラクターの責任です。以前にもお伝えしましたが訓練の主役は訓練生です。

訓練生を最優先に考えるインストラクターでなければ訓練は順調に進みません。

よく目にする広告ページで、卒業後は教官として採用してエアラインの募集要項の飛行時間をすぐに貯めることができます。

なんて謳い文句を見ますが、そもそも論としてどうやって就労ビザを発給するのか不明ですし、M1ビザで給料を支払うなんて言うのも目にしますが違法です。
良くて無給で働いて、宿舎と食事を提供してもらうなんて話だと思います。ダメなことですが、分からないように現金支給しているなんてところもあります。
見つかったら最後、国外追放で入国禁止が決定的です。ビザで一度犯罪を犯してしまうと、エアラインでの就職は不可能だと考えておいてください。

さて話を戻します。

エアラインで就職するために最低500時間必要と言われています。就職に関しては別の機会でお話しします。

飛行時間を貯める方法は自分で飛行機を買うかレンタルして飛ばす、ブッシュパイロットやスカイダイビングなどの小さな飛行機会社で働く、もしくは飛行教官として訓練生と飛行機に乗って時間を貯める。思いつくのはこのような方法です。

自分で買ったりレンタルしていてはお金がいくらかかるかわかりません。小さな飛行機の会社も随時募集をしている訳ではないので、教官として時間を貯めると言うのがありがちな方法です。

自分の時間を貯めることを考えている教官の優先順位は訓練生の上達でしょうか??それとも自分の時間ためのことでしょうか?

インストラクターの権限

インストラクターは大きな責任を負う反面、大きな権限も与えられています。

最たるものではインストラクターが許可しない限り、単独飛行もできませんし、学科試験、最終試験を受験することもできません。

この権限を悪用する教官もいます、基準に達しているにも関わらずなかなかゴーサインを出さず延々と同乗訓練を繰り返す教官がいます。

中には訓練校自体の方針で自家用の免許取得は最低でも60時間同乗訓練を行うなんて言う暗黙のルールを作っているところもあります。
訓練校も教官も同乗訓練をすればするほど儲かります。このような考えに至ってしまうことも100歩譲って理解はできますが、実行するのは論外です。

実際にカリフォルニアで訓練をしていて転校してきた訓練生は、アメリカ訓練開始後4ヶ月で60時間の飛行しかできずにソロにも出ていない状況で私に問い合わせをいただきました。飛行訓練の実情を伝えたところ転校を決意されました。ジープラスフライトスクールに転校後は5時間程度でソロに出て、その後半年でFAAのフルライセンスを取得し日本に帰国、JCABのフルライセンスも日本で半年で取得されました。同時期にカリフォルニアの訓練校に入校した同期は、この訓練生がJCABの書き換え訓練が終ったっころにようやくFAAの計器飛行訓練が終わったそうです。

訓練校を選び間違えると、免許取得までの期間と費用が大きく変わってきます。

FAA自家用パイロット最終試験の受験資格

全てのことは連邦航空法 FAR(Federal Aviation Regulations)のSubpart E 61条102項から120項に記載してあります。

https://www.ecfr.gov/cgi-bin/retrieveECFR?gp&r=PART&n=14y2.0.1.1.2#sp14.2.61.e

Electronic Code of Federal Regulations

簡潔に言うと、適切な飛行経験を持っていることの他に、法規内にある項目の飛行訓練や座学訓練を飛行教官から教わりサインをもらわなければならないと言うことです。

サインをもらわなければ受験することができない根拠です。このことを悪用してなかなかサインしない教官がいます。

さらに、このブログを読んでいる方は日本の免許へ書き換えを考えている方がほとんどだと思います。アメリカ人教官で日本の書き換えの要項を知っている人はどれくらいいるでしょうか?おそらく0だと思います。私も日本とアメリカ以外の国の免許に関しては全くわかりません。

書き換え要項を満たさずに訓練を行い免許を取得すると後々面倒なことになります。ログブックの付け方などは細心の注意が必要です。

今回のまとめ

訓練校選びは環境も大事ですが、どんな教官に教えてもらうかも重要です。

行ってみないとわからないと言う意見がほとんどですが、事前に情報を集めることでリスクを減らすことは可能です。できる限り情報を取得しましょう。

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